現場で不満を抱えるようになって転職をする看護師は多いが、転職先に満足できずに再び転職するという人も少なくない。
人間関係のトラブルや仕事でのミスが原因で、何となく転職してしまった結果として失敗するというケースが多かったのは事実である。
しかし、徐々に明確な目的を持って転職しなければ、それまで働いていた職場よりも状況が悪化することがよくあるという事実も知られるようになった。
その影響で、職場選びをする前に明確な目的を決める看護師も増えてきている。
ところが、それでもなお失敗したと考えてしまうケースが多発している。
これは、目的を一つに絞ってしまっていることが大きな原因だ。
最も問題として考えてきたことのみを解決できる転職先を選べば良いと考えたことが、失敗につながっている。
例えば給与を上げたいと考えて転職しても、実際には仕事内容にも満足できなければ不満が募ることになる。
また、残業や夜勤がない職場で働きたいと考えてうまく選び出すことができても、職場が遠くて通勤が辛くなってしまうと失敗したと考えるようになりやすい。
特に今までの職場で満足していた点については見落としやすいので、注意しなければならない。
不満点にだけ着目するのではなく、新しい職場で必要なことは何かを網羅的に考えることが成功につながる。
多元的に目的を設定しておかなければ、新しい職場で想定していなかった不満点が生まれてきてしまい、転職の失敗に気付きやすくなる。